FUJIFILM X-S20とX-S10の違いを比較 進化したポイントについて整理してみる

こんにちは、Nocchi(のっち)です。

遂に開催された「X Summit BKK 2023」の中で大方の予想通りX-S20が遂に登場しました。コンパクトを保ちながらも写真と動画撮影の両方の運用が可能なハイブリットカメラの最新機です。

(画像引用:富士フイルム公式サイト)

今回は前モデルのX-S10からの変更点と違いについて整理していこうと思います。

 

 

X-S20

2020年に発売されたX-S10の後継機が遂に登場しました。

画像処理エンジンが刷新され、新たに被写体検出AFを搭載、他にもバッテリー容量の向上したりと目まぐるしいほどの進化を遂げました。高画質と高機動性を実現したことであらゆる撮影スタイルに対応できるようになりました。

これまでの様々な制限から解放されコンパクトカメラの完成形が登場したと言っても過言ではありません。

X-S20の先行レビュー記事を書いたのでぜひご覧ください。

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X-S20とX-S10のスペックを比較

まずは基本的なスペックから比較していきましょう。

X-S10X-S20
価格約12万円価格約20万円
サイズ(幅)126.0mm×(高さ)85.1×(奥行き)65.4mmサイズ(幅)127.7mm×(高さ)85.1mm×(奥行き)65.4mm
重量465g(バッテリー、SDカード込)重量491g(バッテリー、SDカード込)
有効画素数約2610万画素有効画素数約2610万画素
センサーX-Trans CMOS 4センサーX-Trans CMOS 4
エンジンX-Processor 4エンジンX-Processor 5
連写約30コマ/秒連写約30コマ/秒
ISO160~12800ISO160~12800
手ブレ補正5軸6.0段手ブレ補正5軸7.0段
液晶モニター3インチ 104万ドット液晶モニター3インチ 184万ドット
ファインダー0.39型約236万ドットファインダー0.39型約236万ドット

X-S10の発売当初の価格は約12万円ほどでしたが、X-S20の現在の店頭予想価格は20万~21万円とされています。最近の物価上昇、半導体不足を鑑みると仕方ないと思う反面、やはり高いは高い。個人的にはX-S10が安すぎただけでX-S20はサイズとスペックを総合的に見て相応の価格設定ではないかと思っています。。

次にサイズ感ですが、カメラの幅が少し広がり、重量も26g重くなりました。これは後にも触れますが、大容量バッテリー採用をしたことが要因と考えられます。そこまで大きな差ではないので誤差だと捉えて良いかと。

次にセンサー。これは予想出来た人はいたのでしょうか。まさかの現状維持。写りはX-T4、X-S10、X-E4と同じということになります。

そして誰もあまり触れていませんが液晶モニターが104万ドットから184万ドットへ大幅に解像度が上がりました。僕がX-S10を避けていた理由でもある液晶モニターが改善されたことは非常に大きな変化です。

 

 

X-S20での変更点

それではX-S20に採用された大きな変更点について整理していきます。

僕は写真しか撮らないため動画に関しては特に触れません。動画のスペックが気になる方はYouTube等の別の媒体を参考にしていただければ幸いです。

 

 

第5世代の画像処理エンジン

画像処理エンジンには、X-H2、X-H2S、X-T5と同じく第5世代の「X-Processor 5」が採用されました。

X-S10に採用されていた「X-Processor 4」に比べ2倍ほどの高速処理、さらに消費電力を抑えつつも高画質化を実現しました。

とはいえ、イメージセンサーは現行踏襲。てっきりX-H2Sに採用されている「X-TRANS CMOS 5HS」が採用されると踏んでいましたがお預けとなりました。色味へのこだわりが強い方はここが決め手の分岐点となりそうですね。

 

 

被写体検出AFの追加

X-H2、X-H2S、X-T5にも採用されていた「被写体検出AF」が搭載されました。

これは従来の顔・瞳AFにディープランニング技術を用いて開発された被写体検出AFが搭載されたものです。人だけではなく、動物や自動車、飛行機、ドローンなどをAIで検出できるようになりました。

ピントを合わせた後は被写体を自動的に追尾するため、後はシャッターを切るだけというまさに撮影に集中できる状態が実現できます。

 

 

ノスタルジックネガの追加

これを待ち望んでいたという方も多いのではないでしょうか。

X-H2、X-H2S、X-T5に搭載されていた「ノスタルジックネガ」がX-S20でも使用可能です。

「ノスタルジックネガ」は1970年代にカラーフィルムを使った表現として登場した「ニューカラー」をイメージしたもの。

低めのコントラストと落ち着いた彩度が普段のスナップ写真によく合うとされています。「ノスタルジックネガ」の色味の特徴は以下の記事に詳しく書いているので気になった方はご覧ください。

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待ち焦がれた大容量バッテリーの採用

個人的に最も嬉しい変化は大容量バッテリーの「NP-W235」の採用です。

従来の「NP-W126S」に比べて撮影可能枚数が二倍となる約325枚から約750(ノーマルモード時)へと増加しました。X-S10の時点で素晴らしいカメラではあったのですが、強力な手ブレ補正や動画撮影には耐えがたいバッテリーが一つのネックでした。

バッテリーの容量増加に伴い、バッテリー自体のサイズが多くなった分、カメラの重量も増してしまいましたが、これは致し方なしと捉えています。

これは写真ユーザーももちろん嬉しいですが、動画ユーザーもはかなり嬉しい変更なのではないでしょうか。

 

 

他の変更点

今回は触れていませんが、他の変更点としては以下のものがあります。

・手ブレ補正が5軸6.0段から5軸7.0段へ進化
・AUTOモードにAuto被写体検出機能の搭載
・商品撮影モードや背景ボケモードがを備えたVlogモードの搭載
・動画記録は最大6.2K/30p 4:2:2 10bitに対応
・13+ストップのダイナミックレンジをもつ「F-Log2」記録にも対応
・冷却ファン「FAN-001」の装着に対応。
・「FUJIFILM X Webcam」を使用なしでWebカメラとして利用

 

予約日と発売日

さてX-S20の発売日は2023年6月29日で同年5月30日から予約開始となっています。

最近の富士フイルムのカメラは予約開始時に予約しておかないと中々手に入らないという状況が続いています。僕がX-T5を手に入れた際も事前に予約しておいたことで何とか手に入りました。発売が開始されてからでは半年経っても手元に届かないと状態になることも少なくないようです。

出来れば実際に触って吟味してから購入したいところですが、早く欲しいという方はすぐに予約してしまうのが良いかもしれません。

 

 

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実際にGooPassを利用してみた感想や具体的な使い方については以下の記事に書いているので、参考にしてみてください。
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