こんにちは、Nocchi(のっち)です。
唐突ですが、ヘリコプターに乗って大都会東京を撮影してきました。いわゆる空撮ってやつです。
先に結論から言いますと、最高でした。経験的にも撮れ高的にも行って体験してみてよかったと思えるフライトとなりました。
今回はヘリ撮影について撮影までの流れや実際に撮影してみてどうだったか感想や撮影時の心構え的なところについて書いていこうと思います。
東京を空から撮る
カメラを始めてから漠然と空から撮りたいなぁとか考えてはいたけれど、縁があってようやく実現した。
まずヘリコプターに乗って空撮となると、最も気になるのはなんだろうか。それはおそらく価格かと思われる。
景色を見るのはもちろん、撮影のために大金を払うのは抵抗があると感じられる方が大勢かと思うが、先に言うと十二分にその価格が見合う内容であったと言える。
巡るコースを決める
今回利用したのはAIROS Skyview様の「東京湾岸ヘリ遊覧♩リッチプラン スカイツリー旋回&銀座を巡る20分」
価格は20分のフライトで59,800円。3人で搭乗したため一人あたり20,000円の負担。
タイトルの通り、東京の湾岸エリアのレインボーブリッジや 東京タワー, 東京駅, スカイツリー周辺を巡るプランであった。
コースとしてはこの地図の緑のコースを外回りで巡っていくコース。20分間にこれだけ巡れるのだからお得感さえ感じる。
ちなみに空撮に特化したい場合はドアや窓を外せるプランやサービスがあるとのことだが、その場合は価格が跳ね上がる。10~20万円は必至だが、コースや滞在時間など機長と相談しながら決めることができ、自由度の高い撮影が可能となるらしい。
僕はドアや窓が付いたいわゆる遊覧プランでの撮影を試みた。
ヘリポートへ
今回は遊覧プランということもあり、予約してから撮影日までは特に準備することはなかった。
通常の撮影通り、撮影機材のメンテナンスと確認してその日を待つ。
そして集合場所である東京ヘリポートへと向かい、搭乗前にヘリポートのオフィスで注意事項を受けてヘリに乗り込むこととなる。
テロ対策等もあり、東京ヘリポート内の撮影は厳禁。実際に乗ったヘリはこれではないが、別の撮影可能なヘリを撮影させていただいた。
撮影機材
これが正解というわけないが、シミュレーションをしながら導き出して持っていったのは以下の撮影機材。
カメラ:FUJIFILM X-T4, FUJIFILM X-E4
いざ、空へ
ヘリに乗り込み空へと飛び立つ。
ヘリが浮き上がる瞬間のふわっと浮き上がる感覚は、飛行機が飛び立つ瞬間ともジェットコースターが動き始める感覚とも異なる独特なもの。
もしかすると撮影時よりもこの飛び立つ瞬間が最も興奮していたかもしれない。これを体験するためだけにヘリに乗ってもいいかもしれない。
飛び始めてすぐに撮ったのがこの写真。助手席に座ったこともあり臨場感も伝わるかと思う。
ここから徐々に高度を上げ都心の上空へと向かうこととなる。
上空から見える東京
機内ではヘッドセットを装着して機長とコミュニケーションをしながら進んでいくこととなる。
といっても、今回はこちらから指示することはなかったため機長から撮影ポイントや有名建築のポイントを指差しながら教えてもらえることがことができる。
いざ上空にいくと方向感覚がバグってしまうため、どこになにがあるのか全くわからなくなってしまうため、このアナウンスは非常にありがたい。
写真はちょうどスカイツリーの位置を教えてもらっている様子。東京タワーやスカイツリー等はまだわかりやすいが、浅草寺や東京駅など上空から見下ろすと米粒みたいなものでアナウンスでなしでは撮影できたものではない。
初のヘリコプターで興奮でしていたらあっという間に東京タワーの近くまできていた。
見たことのない斬新な角度、これぞヘリ撮影の圧倒的な優位性といえる。
ヘリから見える東京タワーはいつも見ている東京タワーと違い、なんだか小さく感じた。それでも存在感を放っているのは東京タワーが人気な理由がわかる。
景色を楽しんでいるとあっという間に景色が写り変わっている。
常にカメラのシャッターを切っていると、汐留のビル群と東京タワーを撮影することができた。
進んでいくと面白いのが東京の道路。くねくねとビル群に入り組んでいる首都高を見下ろすこともヘリからならではの景色。
シャッターをなんとなくノールックで切りながら、首都高の続きを目で追っていく。今思えばだいぶ器用なことをやっていたように思う。
個人的に東京の建築で面白いと思っているのが東京ドーム。
野球観戦やライブでだいぶ世話になっていて見慣れた場所であるが、上空からだとドームが輝いているように見えた。よく東京ドーム何個分という例えがあるが、この写真を見るとその例もだいぶイメージしやすくなることだろう。
代々木、新宿方面へ向かっている中、新国立競技場も見ることができた。
新国立競技場付近はオリンピックの関係かあまり近づくことはできないらしい。まだちゃんと見たことがなかったが、まさか空から初めて見ることになるとは。
そして新宿のビル群。
普段歩いているとビルに囲まれて圧倒されてしまう新宿だが、こう見ると建ち並んでいるのはほんの一部で意外と大したことないんだなと思いながら撮影していた。
それでも特徴的なビルが集結していて異彩を放っており、外国のような雰囲気さえも感じた。
新宿、池袋付近まできて大きく旋回。ここから浅草方面まで向かい東京ヘリポートに帰っていく。
個人的にはこの写真が最も気に入っている。ヘリからの撮影だとわかり、ちっぽけだが密集感のある東京の町並み。
浅草方面に向かい始めると、さっきまでのビル群とはうってかわり東京の下町を感じることができる。本当に同じ都市なのか揺らぐほどのギャップを感じた。
ランドマーク的な建築物が多いわけではないが細かく目で追ってしまう興味深い街並みだ。
そんな下町の景色を楽しんでると遠くからうっすらと東京スカイツリーが見えてくる。
なぜ東京スカイツリーは大きく見えて、東京タワーは小さく見えるのか、それは元々の高さもあるが周りに高層ビルがあるかないかの違いなのかぁとか自問自答しながら撮影していた。
初の空撮なのに意外と冷静な自分がいた。
そしてスカイツリーに接近。このへんは息を殺して搭乗メンバーは全員無言で撮影していた。
この距離でスカイツリーに近づけることもないし、このプランの最大の特徴が東京スカイツリーを一周ぐるりと周ること。おのずと撮影にも力が入る。
ズームして撮影した写真がこちら。こうなってくるともはや広告や映画などでしか見ることのできない写真となってくる。
ここを通り過ぎると一安心。力も抜け快適に空からの景色を楽しむ時間となっていた。
最後に葛西臨海公園、東京ディズニーランド付近に行き、東京ヘリポートへと向かっていく。
濃密な20分はあっという間に過ぎ、東京ヘリポートへと到着。体の浮いたよう心地よい時間も終わりを迎える。
空撮の感想
一通り空撮を体験してみて準備から撮影の間で個人的に感じた感想。
これから空撮してみたいという方もいると思うので少しでも参考になれば。
撮影はズームレンズ一択
まず撮影においてズームレンズは必須となる。
というのも空中では被写体との距離を自在にコントロールすることができないため、基本的にはズームで距離を調整しながら撮るのがよいだろう。
単焦点では無理というわけではないが、できればズームレンズのほうが好ましい。そして空の上ではレンズを交換する余裕はないと考えておいたほうがよい。
今回僕が持って行ったレンズは16-55mm,10-24mmの2本。結果的には20分間にしてはまんべんなく様々な写真を撮ることができた。
撮りたい構図が決まっていれば望遠レンズを持ち込む選択もありだろう。ただ望遠ではブレのリスクの上がってしまうので、なんらかさの対策が必要となる。
写り込み対策をしたほうがいい
今回は日中の撮影ということもあり写り込みはしないだろうと思っていたが、おもいっきり写り込みしてしまった。
機長の服が白ということもあり、特にこの写真なんかは写り込みが非常に目立つ。事前に確認が必要だが忍者レフが使えそうであれば使って写り込みを防止することを勧める。
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経験則と直感を大事に
撮影していて最も難しいと感じたのは構図の組み立て。
漠然とスカイツリーを近くからかっこよく撮りたいみたいな気持ちで行ったが、空へ飛んでしまうとそんなイメージはすぐに崩れてしまう。むしろそんなイメージも邪魔とさえ感じてしまった。
イメージ通りいかないとなると、その場で構図を組み立てる必要がある。かといってじっくりと考える時間もないため、いいなと思った瞬間にはシャッターを切りつつその間に構図を考える。
準備ができない不安があるかもしれないが、これまでの撮影経験を信じて飛んでみるといい写真が撮れるかもしれない。
最後に
ヘリに乗って空撮をして感じたのは、撮らなくても十分に楽しい。
撮影のために2万円かぁと感じた方がいたとしたらその考えは捨てたほうがいい。東京の上空にはこれまで見たことない景色が広がっていた。
撮影のために乗るのもよし、目の保養に乗るのもよし。この記事を読んでヘリに乗ってみたいと思える人が現れたらめちゃめちゃ嬉しいです。
どうやら僕経由で予約すると少しは割引が効くとのことなので、気になる方は連絡ください。
これからブログを運営してゆく中でこれ以上パワーのある記事が生まれるのが不安になるくらいの衝撃的な経験だった。
そして僕の急なわがままに付き合ってくれたカメラ仲間のそーやさん(@sawyer_fuji)、むらきゃみくん(@mura_kyami53)ありがとうございました。